更新日:2026/2/24

当たり前のことなのですが、亡くなってしまうと、その人からなにかを聞き出すことはできません。
亡くなってから、あれについて聞いておけばよかったと思うことはいろいろ出てきますが、それはもうできないですよね
たまに「生きているうちに確認しておいたほうがよいことってありますか?」という質問を受けることがあります。
その際にお答えする内容を思いつく範囲で書き記しておきたいと思います。

相続財産を事前に聞いておくと、後々の相続手続きを円滑に進められる

まず確認すべきは相続財産です。
なかなか根掘り葉掘りとは聞きづらい部分もありますが、どういう財産があるのか?、その財産に関する書類はどこにあるのか?、手続きに必要な情報は?....などを知っているのと知らないのとでは、後々の相続手続きにかかる手間や時間が大幅に変わってきます。
具体的には、以下のような情報を教えてもらっておくとよいかと思います。

  • 現金(金額、保管場所)
  • 預貯金(銀行、金額、通帳・キャッシュカードの保管場所、パスワード)
  • 不動産(権利証(登記済証・登記識別情報)の保管場所)
  • 株式・投資信託(証券会社、銘柄・商品、数量)
  • 保険(種類、保険会社、内容、保険証券の保管場所)※
  • その他財産(自動車、ゴルフ会員権、債券など)
  • 債務(債権者、内容(金額、返済期限など)、契約書の保管場所)

※本人にかけられている(本人が被保険者となっている)生命保険については、次項「相続財産以外で確認しておいたほうがよいことは?」を参照ください。

また、関連して、以下のようなことも併せて確認しておくとよいでしょう

  • 金庫の鍵の場所、金庫の開け方
  • スマホやパソコンのパスワード
  • 銀行や証券会社などのネット取引時のID、パスワード
  • 定期購入(サブスク)
  • クレジットカード(カード会社、カードの保管場所、リボ払いの利用)

あげるとキリがないですね
このほかでも思い当たるものがあれば、可能な範囲で確認できればよいと思います。

相続財産以外で確認しておいたほうがよいことは?

相続財産以外でも確認しておいたほうがよいことはあります。
これは多岐にわたりますが、例を挙げると以下のようなことがあげられます。

・遺言書の有無
遺言書があるかどうかは、相続に関して非常に重要な情報です。
遺言書を書かれている場合は、自筆証書、公正証書、あるいは秘密証書のいずれの形式で作成したのかを確認しましょう
自筆証書や秘密証書の場合は遺言書の保管場所も併せて確認するようにします。

・本人にかけられている(本人が被保険者となっている)生命保険
本人にかけられている(本人が被保険者となっている)生命保険金は相続財産ではなく、受取人固有の財産となります。
受取人固有の財産なので、当然ながら遺産分割の対象にもなりません。(一部はみなし相続財産として、相続税の課税対象になることはありますが....)
本人にかけられている(本人が被保険者となっている)生命保険がある場合は、その内容(保険会社、金額、受取人など)を確認します。
保険証券の保管場所も併せて確認するようにします。

・葬儀方法
葬儀の場所や規模(家族葬かどうかなど)、連絡をする範囲(親戚のみ、友人含むなど)を確認します。
連絡先を書いた住所録なども確認しておけばなおよいかもしれません。

・延命治療の希望有無
最近は病院で「延命治療の希望有無」について聞かれることが多いです。
延命治療の希望を確認するような状態に陥った場合は、本人が意思表示することはできないため、事前に確認しておくことがオススメになります。

本人の気持ちの確認も忘れずに....

ここまで、相続財産と相続財産以外で生前に確認しておいたほうがよいことについて触れてきました。
書くのは簡単ですが、なかなか聞くのは難しいですよね
日ごろから将来のこと、財産のこと、相続のことについて会話をする中で、なるだけ本人が元気なうちに確認を始めるほうが話もしやすいのではないかと思います。

あとは、「預貯金は?」「不動産は?」「生命保険は?」という感じで事務的に聞いていくと、なんだか冷たい感じになってしまいがちです。

「この銀行に入ってるお金は、将来○○が結婚する時に渡そうと思っていた」
「この家は○○に渡して、仏壇やお墓のことも任せたい」
「この生命保険は自分が亡くなった後、○○が生活に困らないように入った」

....といったように、本人の気持ちについても確認しておきましょう
遺言書ではないので法的な拘束力はありませんが、本人の気持ちを聞いておくことで、実際に相続手続きに入った場合の遺産の分け方も、亡くなった方の意思(遺志ですね?)に寄り添ったものにできるかもしれません。