■ 経緯
相続した不動産(土地+家屋)を売却した際に、その不動産を購入した際の価格より高く売れて利益が出た場合は、その利益額に対して譲渡所得税がかかります。
ただ、昨今、空き家の増加が大きな社会問題となっていることから、相続して空き家となっている不動産を売却した場合に、所定の要件を満たせば、譲渡取得税を大幅に軽減することができる空き家特例(正式には「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」といいます)が実施されています。
※空き家特例についてはこちらを参照
空き家特例そのものは確定申告をする必要がありますが、最近では e-tax を使って個人でも対応できます。
ただ、確定申告の提出書類に「売った資産の所在地を管轄する市区町村長から交付を受けた『被相続人居住用家屋等確認書』」というものがあり、この「被相続人居住用家屋等確認書」を取得できるかどうかが、実質的に空き家特例の利用可否を左右するものとなっています。
このケースでは、相続人が空き家であった相続(売却)不動産に住民票を移してしまっていたため、記録上は「空き家」の要件を満たしていませんでした。(実態としては空き家に居住していませんでした)
■ 課題
空き家特例はその言葉のとおり、空き家問題に対応するために「空き家」を売却した際に本来課税されるべき税金を免除するというものです。
空き家に住民票を移していた場合、「居住していた」とみなされてしまい(実際には住んでいないが....)、記録上は「空き家」の要件を満たしていないことになります。
実態としては「住んでいない」ということなので、「実際には住んでおらず『空き家』であった」ことをどう示すかを考える必要がありました。
■ 対応
市区町村長によって対応は微妙に違うため、まずは相続(売却)不動産の所在地を管轄する市区町村の申請方法や必要書類をチェックしました。
その後、お客様の協力もいただきながら申請に必要な一般的な書類を準備しながら、それに加えて「実際には住んでおらず『空き家』であった」ことを示す資料をできる限り集めました。(相続不動産の売却時期が1月だったため、資料を集めるための時間が十分にあったことも幸いしました)
例えば、相続(売却)不動産の電気・ガス・水道の使用量など思いつくものはなんでも集めるようにしました。
それらの資料をとりまとめ、相続(売却)不動産の所在地を管轄する市区町村を訪問し、「住民票は移していたが、実際には住んでおらず『空き家』であった」ことを丁寧に説明しました。
被相続人居住用家屋等確認書が取得できたら、それを元にお客様にて確定申告をしていただく流れとなります。
■ 解決策
- 被相続人居住用家屋等確認書申請書類の準備(「実際には住んでおらず『空き家』であった」ことを示す資料を含む)
- 被相続人居住用家屋等確認書の申請
- 確定申告(お客様)


